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子宮頸がんになってしまったFTMTSが、17年後に膀胱がん疑いから子宮頚がん再発と診断されました。


by jack-dancer
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2005/04/18 しっかりしろ>ぢぶん

朝方、腰が激しく痛む。
あまりにも痛いのでいつもの鎮痛剤を飲み、さらに朝っぱら(午前6時)から半身浴。

痛みが軽くなったのでひと眠りすると、もう朝食を用意するヒマもない時間になっていたのでそのまま病院へ。

予約を取るタイプの診断ではなかったのだが、少し遅めについたので、当然時間がかかるだろうとマンガ本を3冊アロマテラピーテキストを1冊持って受付に腰を据えた。

しかしプラズマディスプレイに表示されたおれの受付番号は飛ばされ、しまいには掲示板から消えてしまったのである。
さすがに不審に思い、受付の女の子に聞いてみると、

 「あの。。。今日は自己血採血のための問診にいらしたんですよね」
 「いや。なんだかわかりませんが月曜日の午前中にここへ来るように言われたのです」
 「婦人科からは問診だという申し送りを受けているのですが。。。
  問診の受付は午後2時からなんです」
 「知りません。午前中に来いと言われたのです」
 「午後2時にもう一度来ていただけませんでしょうか」

ここでしばし呆然。
おれは今日わざわざ会社を半休してここにいるのだ。
スーツを着てきたのは道楽ではない。
午後からは仕事をするつもりなのだ。
なんでこの子は出直して来いなどということを平然と言うのだ。

 「あの。。。ちょっとお待ちいただけますか。今聞いてまいります」

しばらく呆然としているおれを見て、受付の女の子はそういって奥に引っ込んだ。
ほどなく

 「これから問診できるように手配しましたのでそのままお待ちください」

え。やだよ。
だっておれのほかに患者が山ほど待ってるじゃん。
それに時間の間違いはあんたんとこのミスじゃないことくらいわかってるもん。

 「もう結構です。今日は帰ります」

そういっていったん提出した同意書を返してもらい、おれは総合受付に向かった。

 「別の病院でセカンドオピニオンをお願いしようかと思っています。どうすればいいですか」
 「担当の先生にお伝えいただければ紹介状をお書きします」
 「ありがとう」

表玄関を出たら一気に感情が噴出した。

 月曜から金曜の午前中必須。初回は初診扱い。予約は不要。

たしかにN医師はそういった。
もちろん担当外の部署だから、外来の時間に変更があったことを失念していたということだってあるだろう。
人間なんだから。

でもさ。
おれ、この病院に命がかかってんだよ。
切らずに放置できるものならそうしたいよ。
でもそんなことできねえから通ってんだし、ここで手術も決めたんだよ。

なのにさあ。
検査の時間まちがえるなんてひどいよ。
おれ、何を信じていいのかわかんないよ。

そんな電話を妻にかけたらうかつにも泣いてしまった。
妻は「転院しましょう」ときっぱりと言ったが、もう時間はない。
仕事も5/6の手術に向けてスケジュールを組んでしまった。

もう一度だけ。もう一度だけ今の病院に行って。

外から電話をかけたら、産婦人科の看護師が
「もう一度来てもらえませんか。ほんとうにごめんなさいね」
というのでおいおい泣きながら病院に戻った。

病院ではおれを探していたそうである。
自己血問診の担当の臨床検査科受付の女の子が、おれの様子があまりにもおかしいので婦人科に連絡をしたらしい。
本当に戻ってきてくれてよかった、これからいっしょに自己血問診に行きましょうと、最前の看護師さんがつきそってくれる。
臨床検査科の看護師さんも「不安だったわよね。ごめんなさいね」といいながら問診の用意をしてくれた。

そして。

問診待ちの時間に、おれはいつも持ち歩いている手帳を広げた。
ガンの告知以来、正常な判断力はあるのだが記憶力がどうも追いついていかないために、病院での一字一句を書き留めておいているものだ。
なぜそのタイミングで手帳を開こうとしたのかはわからない。

しかし。

 自己血さいけつ。月~金。ごごのみ。2時から(原文のママ)

すいません。
ほんとうにすいません。
ぼくはほんとうに普通の状態ではないのです。
これは言い訳にしかなりませんがほんとうにどうかしていました。

関係者のみなさんにはたいへんなご迷惑をおかけしてしまい、あまつさえ外来待合のど真ん中を泣きながら歩くとは、なんとみっともなくもはた迷惑な患者でしょう。

すごく恥ずかしかったので近くにいた臨床検査科の医師や受付の女の子、ソーシャルワーカの方にはおわびしてきたが、さすがに忙しそうな看護師さんたちを呼び出すわけにもいかず、そのまま逃げるように帰ってきた。
自己血採血は2005/04/21開始ですが、それまでにすべてを忘れていただけるとありがたいのですが(泣)。

【朝食】
お赤飯のおにぎり。ゼリー飲料。野菜スープ。

【昼食】
いや。。。朝食が遅かったので。。。

【夕食】
やきとり!やきとり!やきとり!
おいしゅうございました(^0^)
Commented by at 2005-04-18 15:27 x
そやって、なぜかそのタイミングで手帳を開き
自分のミスと認識できたことはとても運がよかったと思います。
そのまま、相手に不信感を持ち、イジイジカリカリとした思いで過ごしてしまうってこと、きっとあるから。。。

あのことも、このことも、わたしの勘違いだったかも・・・と
クライアントの不機嫌な顔がいくつも浮かんできてしまう本日の昼下がりであった。
Commented by jack-dancer at 2005-04-19 11:26
本当にぼくはそそっかしいので困ります。
しかも自分の命がかかっているのにこのザマではどうしようもありません。
海より深く反省 orz。
by jack-dancer | 2005-04-18 14:13 | 入院まで | Comments(2)