子宮頸ガンになってしまったFTMTSでございます。


by jack-dancer
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31

2005/07/18 感動の瞬間

入院して以来、身体がつらかったり精神的にしんどかったりするたびにおれが思い出すのは

 「日薬(ひぐすり)」

という美しい言葉である。

同室のご婦人が手術直後のおれに教えてくれたものだ。

「これからはねえ、一日ごとによくなるの。日薬っていってね、一日過ごすことが薬になるのよ」

おれの方は追加治療もそろそろ終わりだというのに、そのご婦人は放射線治療のラストスパート時期に消化器系のトラブルが発生し、緊急手術やらなにやらで経過観察室に入ったまま、話すこともままならない状態が続いていた。

そして彼女は車椅子を押してもらって病棟内を散歩できるくらいに回復した。
散歩の最初に寄ってくれたのはおれの病室だった。
まだ話すことはできない。首を左右に動かすことさえしんどそうだ。

しかしおれの手を握り返した小さな掌は、たしかに生きる力に溢れて暖かかった。

妻がまるで自分の身内でもあるかのように涙を流して喜んでいる。

よかった。ほんとうによかった。
これからのあなたの日々が「日薬」となりますように。
[PR]
by jack-dancer | 2005-07-18 11:41 | 追加治療~退院まで